2000年に登場した初代(T30型)、そしてそのDNAを色濃く正統進化させた2代目(T31型)エクストレイル。 当時、20代〜30代のアウトドアフリークたちを熱狂させたあの車を、ボクらは親しみを込めて「タフギア」と呼びました。
スノーボードやマウンテンバイクを泥だらけのまま積み込み、汚れたウエアのまま乗り込める「防水インテリア」。四角く武骨で、傷がつくことすら勲章になるようなスタイリング。「200万円台で手に入る、使い倒せる相棒」として、間違いなく時代を作った名車でした。
しかし、3代目(T32型)、そして現行の4代目(T33型)へと代を重ねるにつれ、エクストレイルは洗練され、プレミアムな都会派SUVへとシフト。 「いい車だけど、あの頃の泥臭いワクワク感はどこへ行ったんだ……?」 そう寂しさを感じていた往年のファンにこそ、声を大にして伝えたい。
「ロッククリーク(ROCK CREEK) e-4ORCE」の登場で、ボクらのタフギアが、ついに帰ってきた。
■ デザインに宿る「道具感」の遺伝子
現行エクストレイルの上品な都会のドレスを脱ぎ捨て、ミリタリー調の戦闘服を纏ったようなロッククリーク。その佇まいは、まさに初代や2代目の「スクエアで無骨な塊感」の現代解釈です。
ダークカラーで引き締まった専用フロントグリル
タフな道具を想起させる頑丈なルーフレール
溶岩をイメージした「ラバレッド」のアクセント
かつてT31型が「ハイパールーフレール」で圧倒的な存在感を放っていたように、ロッククリークのルーフにそびえるブラックレールは、「道具として使い倒してくれ」という無言のメッセージ。洗練された高級SUVが溢れる現代において、このソリッドな「ギア感」は、あの頃ボクらが憧れたエクストレイルそのものです。
■ 「汚れてナンボ」の防水シート、完全復活
初代・2代目の最大のアイコンといえば、水洗いが可能なほどの「防水シート」と「ウォッシャブルラゲッジボード」でした。
ロッククリークのドアを開けた瞬間、古参のファンはニヤリとするはずです。そこに鎮座するのは、撥水加工が施された専用シート。 濡れたウェットスーツのまま、あるいは泥だらけのトレッキングシューズのまま乗り込んでも、サッと拭くだけで元通り。
「車を汚さないように綺麗に乗る」のではなく、「遊び尽くすために、遠慮なく汚す」。この引き算のない思想こそが、エクストレイルの原点であり、ロッククリークに最も色濃く受け継がれたDNAです。
■ 「ALL MODE 4×4-i」から「e-4ORCE」へ。電子制御は神の領域へ
かつてのT30/T31型は、「ALL MODE 4×4」という優秀な四輪駆動システムを武器に、雪道や泥道を力強く踏破していきました。ダイヤルを「LOCK」に合わせ、悪路に挑むときの高揚感を覚えている人も多いでしょう。
ロッククリークが搭載する「e-4ORCE」は、そのスピリットを究極の次元へと進化させたものです。
もはや、ドライバーがデフロックのスイッチを押す必要はありません。前後2つの高出力モーターが、路面状況を「1万分の1秒」という超高精度でサンプリングし、4輪の駆動力を1輪ずつ独立して最適に制御します。
初代が「ドライバーの腕と、タフな四駆システムで悪路をねじ伏せる車」だったとすれば、ロッククリークは**「最先端のデジタルクローラー(岩登り)技術で、悪路を涼しい顔でいなす車」**。
アナログからデジタルへと姿を変えましたが、「どんな過酷な環境でも、乗員を安全に、確実に目的地へ送り届ける」という四駆に対する執念と信頼性は、何ひとつ変わっていません。
■ 結論:これは、大人になったボクたちのための「最新のタフギア」だ
200万円台で買えた初代から、気づけば450万円を超える高級車になりました。しかし、それは単なる値上げではありません。 1.5L VCターボという変態的なまでに凝った発電エンジン、静粛性を極めたプレミアムな乗り心地、そして世界最高峰の電動4輪制御。ボクたちが大人になったように、エクストレイルもまた、最高の技術を身につけて成熟したのです。
エクストレイル ロッククリークは、単なる「懐古主義の復刻モデル」ではありません。 「あの頃の熱い冒険心(DNA)」を、25年分の「未来の技術(テクノロジー)」で仕立て直した、日産からの最高の回答です。
あの頃、エクストレイルで日本中の山や海を駆け巡った元・少年たちへ。 もう一度、あのワクワクする泥臭い冒険へ出かけませんか? ロッククリークなら、あの頃以上の景色を見せてくれるはずです。
※写真はイメージです。